「ギタリストは2音しかなくてもバラす」
なんてバカにされたりすることもあったりなかったり?
たしかにギタリストってやたら和音をバラしますよね。
まあ、私もけっこうやっちゃうから気持ちは分かりますよ。
ジャラーンってやるとなんかギターって感じでカッコイイですもんね。
でもね、曲によっては使い過ぎると、やっぱりちょっと、、ね(?)
というわけで、本日は和音をバラす時の注意点を見ていってみましょう。
では、まずはどんな時にバラすかですが、
・楽譜に書いてある(和音の横にウネウネした線が付いてる時)
・ジャラーンとかボロローンって無性に入れたくなった
・技術的にバラさないと無理ッス
・その音、または和音を強調するため
・特定の声部を強調するため
・なんかカッコいいから
と、この辺が挙げられると思います。
バラし方も色々ありますが、それは今回置いておいて、
(1)音色的な効果
(2)アクセント的な効果
(3)技術的な処理
という3つあたりに分けられそうですね。
バラす時にはどの効果を期待してやるのか、きちんと把握してやりましょう。
例えば、
・ハープような効果を出したいとき(1)は、アクセント(2)が勝手についてこないように気をつける。
・逆に和音を強調する(2)ためにバラす時は、音色(1)が勝手に変わらないように。
・特定の声部を出す(2)(3)時も、音色(1)に注意。
・指が届かないからバラす(3)時は、音色(1)やアクセント(2)に注意。
といった具合です。
特に、音色とアクセントは自動で変わってしまいやすいので気をつけましょうね。
では次に、最初にチラッと書いた「曲によっては」というところですが、一応バラす曲の基準みたいなのがあります。
・ジャララーンってバラすとギターって感じでカッコいいですよね。
・ボロローンってバラすとハープみたいで感じでますよね。
・パララーってバラすとピアノみたいで華やかですよね。
そうです、和音をバラすということはギターとかピアノみたいな効果を出すということでもあるのです。
そこで気をつけたいのは、オケ的な書法で書かれている曲やコラールのような合唱風の曲です。
ギターは小さいオーケストラ、なんてセリフを聞いたことありません?
(たまにそのセリフを引用してギターの素晴らしさをアツく語っている人いますよね)
ピアノなんかもそうですが、
オケや合唱やバンドなど、アンサンブルの模倣として書かれている曲と、ピアノならピアノ、ギターならギターと、その楽器自体の音で書かれている曲があるのです。
ギタリスティックな曲やピアニスティックな曲は、けっこうバラしちゃっても大丈夫なのですが、
一人アンサンブル系の曲でバラすと、やたら合っていないオケとか、仲悪そうなバンド、みたいに聴こえてしまう恐れがあります。
てか、やりすぎるとそもそもオケみたいに聴こえなくなってしまうこともありますね。
特にトゥッティやユニゾンの箇所は極力そろえるようにするとカッコ良くキマるでしょう。
具体的な例としては、
・ギターですとソルなんかはオケっぽい書法が多いのであまりバラさない方が無難。
・一方タレガとかはギタリスティックな曲が多いのでわりと大丈夫。
・ギターでよく弾かれるアルベニスは、原曲が基本ピアニスティックな曲(ギター的な部分もあり)なので、ギターで弾く時もけっこうバラしちゃってOK。
とまあそんな感じです。
慣れないとその辺の判断はちょっと難しいかもしれませんが、とりあえずどういった効果を期待してバラすのかは気にしてみると良いかと思います。
では、また~