自分のシングルのカップリングに強引にStarlessをねじ込んだプログレパイセンがクリムゾンについてアツく語っております。
これは負けておれん!ということで、
前回配信した曲のブログでちょっとプログレに触れましたが、
それの続きって感じでプログレ、というかキングクリムゾンについて語らせてもらおうかなと思います。
プログレとは?
プログレ(プログレッシブ・ロック)は70年くらいを中心に流行った音楽で、成熟したロックというジャンルの新たな可能性を模索するような流れで生まれてきたジャンルになります。
大きく分けるとジャズ系の音楽を取り込むパターンとクラシック系の音楽を取り込むパターンが見られますが、要は色々あわせてみて美味くなるやつ探そうぜってなノリです。
その結果、
- 長すぎる1曲
- 長すぎるインストパート
- 長すぎるインプロ
- 多すぎる変拍子
- 壮大すぎるテーマ
などの特徴を持つに至ります。
この実験性と開拓精神こそがプログレの真髄だと私は思いますが、
1曲10分以上もある曲が売れた時代あるなんて、今だと考えられないですよね。
色々な意味で時代を反映した音楽であると言えるでしょう。
ジャンルとしてのプログレ
その後プログレは多くの他ジャンルと同じように、当時プログレッシブであった要素が特徴として様式化され、一つのジャンルとして形成される道を辿ることになります。
当初は開拓精神、実験性に富んだジャンルであったのに今では懐メロ扱いというのがなんともはや。
そうなってくると、現代音楽のようにプログレッシブの名前が非常に皮肉めいた感じになってきますが、この辺はどのジャンルも多かれ少なかれそんなものですのであまり触れないでください。
キング・クリムゾンというバンド
さて、そんなプログレの代表的なバンドの一つとされているのがキング・クリムゾン(King Crimson)です。
プログレと言ったらクリムゾンな人もいるんじゃないでしょうか?
私もその一人ですが、プログレファンというよりもクリムゾンファンといった方がいいかもしれません。
というのも、このキング・クリムゾンというバンドはプログレの代表格とされながらもジャンルとしてのプログレの中ではかなりイレギュラーなバンドでして、
例えば、イエスやピンク・フロイドあたりを聴いて良いなと思った人はジャンルとしてのプログレをお勧めできると思いますが、クリムゾンを気に入った人は他のもこういうのかなと思ってプログレを聞くと「あれ?」ってなると思います。
(バッハのポリフォニー全開の曲みたいなのを求めてバロック聴いたら「あれ?」みたいな)
実際にクリムゾンは度重なる音楽性の変化から、様式化されたプログレを求めていたファンはだんだん離れていくことになりました。
クリムゾンはバンド?
なぜそのように方向性がコロコロ変わったか?一言で言ってしまうと、
キング・クリムゾンはギタリストのロバート・フリップのアイデアを具現化するプロジェクトだから
です。
公式にそうなわけではありませんが、結果的にそうなっちゃいました。
フリップ思いつく→今のメンバーじゃできなくね→解散&再結成(もしくはメンバーチェンジ)→はじめに戻る
という流れを繰り返したバンドです。
同じ方向性のアルバムを作る時は、もうちょっと前回のアイデアを煮詰めたかった場合か、契約の消化のためのどちらかという、ね。
変わらないものもある
色々な方向性に飛びまくったクリムゾンですが、最後まで変わらなかったものもあります。
それが、
ギタリストのロバート・フリップ
です。
バンドによってはオリジナルメンバーが一人も残っていないパターンもありますが、クリムゾンは大丈夫でした。
そして音楽的にも、
クリムゾンは最終的にはヌーヴォメタルというコンセプトの非常にヘヴィなスタイルに行き着きますが、
思えば1stからかなりヘヴィな音楽をやっていました。
振り返ってみると、色々な音楽を取り入れる中でもヘヴィさというのは終始一貫して持っていたように思えますので、おそらくこれはコンセプトではなくロバート・フリップの感性なのでしょう。
だからプログレじゃない
このように、キング・クリムゾンは様式化されたプログレではなく、当初のプログレのコンセプトである実験性を最後まで踏襲したバンドと言えます。
(ジークンドーでいうところのコンセプト派的なやつみたいな(?))
それに多少の例外はあるものの、そもそもプログレってそんなにヘヴィなジャンルじゃないですしね。
というわけでして、チャレンジ精神を失わなかったことと、一貫したヘヴィさが私にとっては魅力的に写るのかな、と今回書いてみてあらためて発見しました。
あとでお勧めアルバムなんかも紹介したいなと思います。
では!